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【実体験】S&P500を5年半積み立てた記録|普通の会社員が淡々と続けた結果

「インデックス投資は最強」とよく聞くけれど、普通の会社員が本当に何年も続けられるのか、そして実際どうなるのか——投資を始める前の私が一番知りたかったのは、そこでした。

結論から書きます。2020年の終わりからS&P500のインデックスファンドを淡々と積み立てて、約5年半。途中で3回の下落相場をくぐり、一度は含み益がほぼゼロまで溶けました。それでも積立をやめなかった結果、投資した元本はほぼ2倍になっていました。

この記事は投資手法の解説ではなく、ひとりの会社員が5年半積み立てて、どんな数字になり、下落のときに何を感じ、何をやめなかったかを、できるだけ正直に書いた記録です。私の収入はごく一般的な会社員の水準で、特別だったのは「入金力」を支えた支出の低さのほう。だから派手な金額より、「自分にも無理なく続けられそうか」を判断する材料として読んでもらえたらうれしいです。

※あくまで個人の体験です。この5年半はたまたま米国株が歴史的に強かった時期でもあり、同じ結果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

目次

なぜ私がS&P500の積立を選んだのか

当時の私は独身で、社宅住まい。家計のなかで一番大きな固定費になりがちな住居費を、手取りの1割くらいに抑えられていました。手取りに対する住居費の割合が小さいぶん、浮いたお金をそのまま投資に回せた——入金力の正体は、ほぼこれだけです。だから「すごい額を積み立てた話」というより、「支出を抑えたら、結果として入金力が生まれた話」だと思って読んでもらえたら、いちばん近いです。

そのうえで、では何に積み立てるか。投資を始めるとき、私には2つだけ決めていたことがありました。ひとつは「自分が相場を予想するのは無理だと認める」こと。もうひとつは「手間をかけずに続けられる方法にする」ことです。仕事をしながら毎日チャートを見て売買する、なんて自分には絶対に続かないと分かっていました。

その2つを満たす答えが、インデックスファンドの積立でした。世界中の投資家がしのぎを削る市場で、素人の自分が個別株で勝ち続けるより、市場全体に丸ごと乗るほうが現実的だと考えたからです。

なかでもS&P500を選んだ理由は、シンプルに「米国の主要企業500社にまとめて投資できる」という分かりやすさでした。全世界株式(オルカン)と最後まで迷い、実際に最初はオルカンも少し買っています。ただ、当時の自分は「成長エンジンとしての米国にもう少し賭けたい」という気持ちが強く、軸はS&P500に置きました。S&P500を選んだきっかけは、オルカンの成長率と比べて当時は明らかに強かった、という近視眼的な理由からでした。あとはなんとなく、今後も世界的なIT企業を抱える米国経済が強いだろうなぁという素人的で安直な発想からでした。

▼ S&P500とオルカンの簡単な比較

S&P500オルカン
投資対象米国の主要企業500社世界中の企業(約50カ国)
分散度米国に集中国・地域に広く分散
私が選んだ理由米国の成長可能性に賭けたサブとして少額保有

これは「S&P500が正解」という話ではありません。米国一国に集中するリスクは確実にあり、より分散したいならオルカンのほうが理にかなう、という意見にも一理あります。私はたまたまS&P500を選び、たまたまこの5年半は米国株が強かった。それだけの話です。

大事だったのは、銘柄選びそのものより、「自分が納得して、手間なく、ずっと続けられる対象を選ぶ」ことでした。途中でやめてしまえば、どんなに優れた商品でも意味がないからです。実際この後、私は3回の下落相場でそれを痛感することになります。

5年半、実際にどうなったか——数字とグラフで振り返る

ここからが、この記事でいちばん書きたかった部分です。きれいごとではなく、実際の記録を見てください。

2020年11月から2026年6月までの約5年半、毎月淡々と積み立て続けた結果が、このグラフです。

▲ S&P500インデックス積立 5年半の含み損益率の推移(金額非公開版)

ゼロのラインが自分が入れたお金(元本)。まっすぐな線ですが、実際には毎月積立をしているので増え続けています。
そして折れ線が、その時々の合計評価額が元本を何%上回っていたか(含み損益率)です。右肩上がりに見えますが、線はまっすぐ伸びてはいません。何度もガクッと沈んでいるのが分かると思います。この沈んだ場所こそ、続けられるかどうかが試された瞬間でした。

数字でまとめると、こうなりました。

5年半の積立、結果まとめ
  • 積立期間:約5年半(買付回数 230回)
  • 投資した元本:手取りからコツコツ積み上げた累計(※金額は伏せます)
  • 評価額:元本のほぼ2倍(含み益は元本と同じくらいの規模)
  • ざっくりの年率リターン:約23%

念のため正直に書いておくと、年率23%という数字は、どう考えても出来すぎです。これは私の腕ではなく、この5年半が米国株にとって歴史的に強い時期だったから。同じ期間に始めていれば、誰がやっても近い結果になったはずで、再現を約束できる数字ではまったくありません。むしろ「相場が良ければこうなる」という一例として見てください。

1回目の試練:2022年の下落相場

順調だったのは最初の1年ほどでした。2022年、世界的な金利上昇を背景に株価がじわじわ下げていき、私の含み益は一時ほぼゼロまで溶けました。グラフでいちばん最初に大きく沈んでいるのがこの時期です。年間で2008年リーマンショック以来となる大幅な下落(約18%安)を記録しました。

積み上げてきた利益が消えていくのを、口座を開くたびに、それを目にする。「このまま元本割れするんじゃないか」という考えが、何度も頭をよぎりました。それでも積立の設定はそのままにしました。やめる理由を探すより、「下がっている=同じ金額でより多くの株を買えている」と考えるようにしました。

しかし、たまたまみていた投資系Youtube で「長期投資で一番運用成績が良かったのは、運用しているのを忘れていて何もしなかった人や、亡くなった人」という情報を紹介してたのをみて、一旦見るのをやめて趣味に没頭するようにしてやり過ごすことにしました。

2回目の試練:2024年9月の急落

相場が回復して評価額が増えてくると、今度は別の感情が出てきます。「今が高値で、これから落ちるんじゃないか」という不安です。2024年の秋、実際に1か月で1割近く下げる場面がありました。額が大きくなっていたぶん、減る金額の見た目もそれなりにインパクトがありました。

3回目の試練:2025年春の「関税ショック」——いちばん減った、でも耐えた

金額的にいちばんマイナスとなっていたのは、2025年の春でした。通商政策をめぐる混乱で相場が急落し、私の評価額は数か月で十数%ぶん——当時の私の年収に近い額が——一気に減りました。

しかし正直、このときは割と平気でした。というのも、それまでに何度も大きな下落は経験してきましたし、その都度その下落を取り戻す強い上昇を経験してきたからです。また、幸いなことに強気相場が続いていたおかげで、多少の下落があってもそれまでの含み益がまだまだ残っていて、精神的に耐えられる状況だったからです。少しがっかりしますけどね。

「今回はどれくらいまで落ちるかな」「落ちたらまた安い価格で買えるから、長期的な目線で見るとお得なイベントだな」と、捉えられるようになっていました。ニュースを見れば不安を煽る言葉ばかり。それでも私がやったのは、結局いつもと同じ、積立投資が自動で行われる様を、時々スマホで確認するだけでした。そして数か月後、期待した通りに相場は回復し、評価額は再び最高値を更新していきました。

また来たか…。
正直ちょっと不安だけど、長い目で見れば安く買えるチャンスだと捉えよう!

振り返って思うこと

グラフの右端だけを見れば「順調に2倍」ですが、実際には山あり谷ありでした。増えた金額より、下落を何回くぐっても積立をやめなかったことが、いま振り返って自分のいちばんの成果だったと思っています。

結果が出たのは、私が優秀だったからではありません。「下がっても放置できる仕組み」を最初に作っておいたから、続けられただけです。次の章では、その「無理なく続けるための工夫」を具体的に書きます。

5年半続けて感じた、3つのメリット

派手なリターンの話は前章までにして、ここでは「続けてみて、地味だけど確かに良かった」と感じたことを書きます。これから始める人にとっては、こっちのほうが参考になるかもしれません。

1. とにかく手間がかからない

一度積立の設定をしてしまえば、あとは自動です。毎月決まった日に決まった額が引き落とされ、勝手に買い付けられる。私が能動的にやることは、引き落とし日に預金残高が足りるかを確認するくらいです。足りない場合は買えないだけなので、証券会社やクレジットカード会社から請求がきたりはしません。

仕事が忙しい時期も、設定はただ黙々と動き続けてくれました。「忙しくて投資どころじゃない」が、続けられない言い訳にならないのは大きかったです。
若い時に貯金も少ない中で個別株投資に手を出し、毎日の上下が気になって仕事が手につかなくなっていた頃とは雲泥の差でした。

2. 相場を予想しなくていい

「いつ買えば安いか」「そろそろ売ったほうがいいか」を考えなくてよくなったのは、想像以上に楽でした。タイミングを計ろうとすると、当たっても外しても一喜一憂して疲れます。毎月同じ額を機械的に買うと決めてしまえば、その判断そのものが消える。考えないための仕組みとして、積立はとても優秀でした。

3. 自分の時間とエネルギーを本業や生活に使える

これが個人的にはいちばん大きい。投資に脳のリソースを使わずに済むぶん、本業や趣味、暮らしそのものに集中できました。「お金に働いてもらう」というと大げさですが、自分が頑張らなくても資産形成が進む状態は、精神的にかなり穏やかです。

逆に言えば、この3つはどれも「興奮しない」メリットです。一攫千金のドキドキはありません。でも、長く続けることが何より大事なこの方法では、「退屈であること」こそが最大の強みなのだと、5年半たった今は思います。

正直に書く、デメリットと注意点

ここはこの記事でいちばん丁寧に書きます。良いことばかり並べるのはフェアじゃないし、これから始める人が本当に知るべきなのは、むしろこちらだからです。

1. 下落のとき、最初は淡々とはしていられない

「暴落は気にせず放置」とよく言われますし、私も結果的にはそうしました。でも実際に含み益が溶けていくのを見て、平気だったかというと、最初は難しかったです。前章までに書いたとおり、私は2回目まではしっかり動揺して、3回目にはちょっと残念に感じつつも耐えることができました。「メンタルが要らない投資」ではなく、「メンタルが試される投資」だったというのが、慣れるまでの正直な実感です。これから始める人は、「自分も必ず一度は不安になる」と先に覚悟しておいたほうがいいでしょう。

2. 元本割れは普通に起こりうる

私はたまたま相場が強い時期で結果的にプラスでしたが、始めた直後に大きな下落が来れば、何年も元本割れが続くことは当然ありえます。「インデックスなら絶対増える」は誤解です。長期で右肩上がりだったのは過去の話であって、未来を保証するものではない。とくに、近いうちに使う予定のあるお金(生活防衛資金や数年内のライフイベント費用)を投資に回すのは危険です。私が続けられたのも、当面使わないお金だけを回していたからでした。

3. 米国一国への集中リスク

私はS&P500を軸にしましたが、これは「米国経済がこの先も強い」という前提に乗っているということです。その前提が崩れる可能性は、当然ゼロではありません。より広く分散したい人にとっては、全世界株式(オルカン)のほうが理にかなうという考え方も十分に合理的です。私の選択が正解だったのではなく、たまたまこの期間の米国が強かった、という点は強調しておきます。

4. 為替の影響を受ける

S&P500のインデックスファンド(為替ヘッジなし)は、株価だけでなくドル円の動きにも影響されます。私が積み立てた期間は円安が進んだため、それも結果を押し上げる方向に働きました。逆に円高に振れれば、株価が上がっても評価額が伸びにくいことがあります。「米国株の値動き=自分の評価額」ではない、という点は知っておくべきです。

5. 「増えた額」に心が振り回されることがある

これは意外な落とし穴でした。資産額が大きくなってくると、1日の変動額も大きくなり、数字を見るたびに気持ちが上下しやすくなります。私の対処法は、「上がればハッピー、下がればラッキー」の精神でした。上がったら嬉しいし、下がっても長い目で見ればどうせ上がる可能性が高いので、今安く買えるのはむしろお得だからです。

これらを踏まえても私は積立を続けていますが、それは「自分はこのリスクを理解したうえで受け入れている」と納得できているからです。同じ判断を読者にすすめるつもりはありません。あくまで、あなた自身が納得できるかどうかで決めてください。

無理なく続けるために、私がやった工夫

結局のところ、この投資法の成否は「積立を続けられるか」の一点に尽きます。最後に、5年半続けてこられた具体的な工夫を書きます。どれも地味ですが、地味だからこそ効きました。

すべて自動化して、判断を手放す

毎月の買付は完全に自動設定にして、「今月買うべきか」という判断そのものをなくしました。意志の力に頼ると必ずどこかで折れます。仕組みに頼るのが、いちばん続く

暴落のときほど、口座を見ない

下落局面で頻繁に口座を開いても、不安が増えるだけで何の得もありません。むしろ「下がっている=同じ額で多く買えている」とだけ考えて、あとは画面を閉じる。見ない勇気が、続けるコツでした。

「当面使わないお金」だけを回す

生活費とは完全に切り離し、数年は引き出さなくていいお金だけを積み立てに回しました。これがあったから、下落しても「まあ、すぐ使う金じゃないし」と落ち着いていられた。入金力の前に、まず生活の土台を守ることが先決です。

メンタルの支えを持っておく

私の場合は、「これは10年・20年単位の話だ」と最初に決めていたことが支えになりました。短期の上下は、長い時間軸のなかではただのノイズだと思えたからです。

結局、特別なテクニックは何ひとつありません。淡々と、無理のない額を、続けただけ。でも、その「淡々と続ける」がいちばん難しいことも、5年半でよく分かりました。

これから始める人へ——最初の一歩

ここまで読んで「自分も無理なくやってみようかな」と思えたなら、最初の一歩はとてもシンプルです。私自身が振り返って「この順番でやればよかった」と思う流れを、そのまま書きます。

STEP
生活の土台を確認する

投資の前に数か月分の生活費を現金で確保。守りを固めてから攻めます。

STEP
無理のない積立額を決める

大事なのは金額より続けられること。月数千円からでも仕組みは同じ

STEP
証券口座を開き、新NISAを使う

ネット証券で口座開設し、非課税の「つみたて投資枠」から。

STEP
商品を選んで、あとは”放置”

低コストのインデックスファンドを自動積立に設定したら、忘れるくらいでちょうどいい。

まとめ——淡々と続けた5年半が教えてくれたこと

最後に、この記事の要点を振り返ります。

  • 普通の会社員が、2020年末からS&P500のインデックスファンドを約5年半積み立てた
  • 途中で3回の下落相場をくぐり、一度は含み益がほぼゼロまで溶けた
  • それでも積立をやめなかった結果、元本はほぼ2倍になった
  • ただしこれは相場が歴史的に強かった時期の結果で、再現を約束するものではない
  • 特別な才能ではなく、「下がっても放置できる仕組み」を作ったから続けられただけ

5年半を振り返って思うのは、勝因があるとすれば、それは銘柄選びでも相場観でもなく、淡々と続けたこと、ただそれだけだったということです。そしてその「淡々と続ける」を支えたのは、派手な収入ではなく、支出を抑えて入金力を作り、無理のない額を自動で積み立てる、という地味な土台でした。

「平均より少し上の生活を、無理なく狙う」。このブログで書いていきたいのは、まさにこういう、特別な才能がなくても誰かの役に立つかもしれない、等身大の工夫です。もしこの記事が、あなたが最初の一歩を踏み出すきっかけになれたなら、これ以上うれしいことはありません。

※あくまで個人の体験に基づく記録であり、特定の投資手法や商品を推奨するものではありません。投資は損失が生じる可能性があります。最終的な投資判断は、ご自身の責任でお願いします。
※この記録は楽天証券の投資信託部分です。個別株なども少し保有していますが、資産の大部分はこちらです。

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この記事を書いた人

会社員×資産形成ブロガー。S&P500積立5年半で元本ほぼ2倍(継続中)。「平均より少し上を無理なく」を合言葉に、普通の会社員でも再現できるお金と暮らしの工夫を書いています。

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